情報過多で脳がチカチカ!デイトレで完全にオーバーヒートした過去
昔、ゆうちょ銀行の株が上場(IPO)して世間が沸き、ニュースでも話題になっていた頃のことです。
ミーハーな私は「これからは投資の時代かも!」と影響され、また「儲かる機会を逃したくない!」というさもしい根性も手伝って、勢い勇んでネット証券の口座を開設しました。
ろくに知識もなく勉強もしてないくせに、「儲かるかもしれない」という衝動に居ても立っても居られず、IPOの抽選に応募してみたり、気になった企業の株を買ってみたり……。
仕事の合間にスマホの株価チャートをチラチラ眺めては売り買いする、「なんちゃってデイトレード」のようなことまで始めてしまったのです。
(仕事中も株価が気になってソワソワ……!)
……が、問題はここからでした。
たった1ヶ月足らずで、激しく点滅する数字の波に呑まれ、私の脳のキャパシティは限界を突破。
常に株価の浮き沈みに感情までジェットコースターのように振り回され、頭の中は「あっちの会社がいいかも、いや、こっちの会社かも……」と、回らない頭を必死に空回りさせていました。
「ダメだ、頭が痛い! これ以上続けたら脳が焼き切れてしまう……」
ほんの少しのお小遣い(利益)を得た代償は、「脳と精神の疲労困憊」でした。
(ぜんぜん見合ってない……!)
それでも資産形成を諦めきれなかった理由
とはいえ、ここで「投資なんて二度とやらない!」と完全に手を引く選択肢はありませんでした。
なぜなら当時の私は、
「生きづらさを抱えて生きる私にとって、最後に頼りにできるのはお金!」
という切実な思い込みを抱えていたからです。
「自分のメンタルを削らずに、でも未来の安心のためにお金を増やす方法はないだろうか……?」
そうやって本を読み漁り、情報を探し求めていた中で出会ったのが、「セゾン投信」でした。
ある本で紹介されていたセゾン投信は、毎月コツコツ積み立てる「長期の資産形成」を推奨しており、手数料も低く抑えられていて当時は画期的でした。
(※その後、低コストな投資信託が次々と登場したため、現在となってはセゾン投信の手数料が優位とは言えなくなりましたが、当時はとても魅力的でした)
「ドルコスト平均法(価格が変動する商品を毎月決まった金額で買い続ける手法)」という仕組みを知ったのも、ちょうどその頃です。
毎日の値動きに一喜一憂せず、あまり考えずに毎月定額を投資に回して、時間を味方につけてじっくり育てていく。
「あぁ、この方法なら振り回されなくて済むかもしれない……」
デイトレで激しく数字が飛び交う金融市場の荒波に呑まれ、ズタボロだった私。
そんな目まぐるしい世界の中で、「知識のない素人でも、安心して存在できる場所」を見つけられたような気がして、ホッとしたのを覚えています。
刺激が少ないマイページと、手放した瞬間の開放感
いざ口座を開設して始めてみると、驚きました。
選べる投資信託が、2本しかありませんでした。
(※現在はもう1本増えていますが、それでも3本です)
一般的なネット証券の口座サイトを開くと、数え切れないほどの金融商品が並び、「買付ランキング」「急上昇銘柄」といった最新情報が目に飛び込んできます。
刺激に弱い私は、それを見るだけで「あっちの方が儲かるかも!?」「乗り遅れたら損する!?」と、“儲かるかもしれない欲”を刺激されてソワソワしていました。
けれど、セゾン投信のマイページはとてもシンプル。
余計なランキングも、煽るようなニュースもありません。
そこには、「良い意味で脳への刺激が最少の安心感」が静かに広がっていたのです。
当時の旧一般NISA口座を開設し、毎月の積立額を設定して、給与口座からの自動引き落としを完了させたとき。
胸の中に広がったのは、「あぁ、もう悩まなくて済む……」という開放感でした。
あとは毎月、決まった日に勝手に引き落とされて積み上がっていくだけ。
「今日の株価はどうだろう?」とチャートに張り付く必要もなければ、
「どの銘柄に乗り換えるべきか?」と頭を空回りさせる必要もありません。
「私はもう、何もしなくて良いんだ。」
自分でコントロールしようとするのをやめ、仕組みに委ねた瞬間、重たくのしかかっていた「投資への焦りとプレッシャー」から解放されたのです。
ほったらかして気づいたこと
そうして資産形成を仕組みに任せ、「ほったらかし」で過ごすようになってから、投資のことを考える時間は大幅に減りました。
投資のことで脳のメモリを消費しなくなったおかげで、自分が本当にやるべきこと、やりたいことに時間と脳の余力を回せるようになったのです。
もちろん、長い年月の中では相場の波もありました。
新NISA制度がスタートしたり、セゾン投信の創業者が去ったりと、環境の変化もありました。
けれど、「自動で積み立てる仕組み」と低刺激なセゾン投信のマイページのおかげで、挫折することなく今日まで積立を続けられています。
(市場環境にも恵まれ、現時点での運用成績も良好です)
おわりに:あえて「選ばない環境」を選ぶという知恵
世の中には、「一番手数料が安いもの」を調べ上げたり、「これから上がりそうな銘柄」に敏感にアンテナを張ったりして、上手に資産を増やせる人たちもたくさんいます。
でも、その方法では私の心と脳はすり減ってしまう。
それなら、何千本もの選択肢から最適解を探し続けるのではなく、「最初から選択肢が絞られた、刺激の少ない環境」をあえて選ぶ。
それもまた、心穏やかに生き抜くための、知恵のひとつだと思います。
もし今、情報過多な世の中に疲れて「どれを選べばいいかわからない」「見ているだけで頭がチカチカする」と立ち竦んでいる方がいたら。
あえて選択肢を減らして仕組みに委ねる方法を採るのも、一つの手かもしれません。
※本記事は特定の金融商品への投資を推奨・勧誘するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってくださいね。


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